ケース5 糖尿病合併症の恐怖を実感した後は
ケアに熱心に(治療~現在)
何度かの注射治療の後、症状が改善
そして、レーザー治療など、治療法の選択肢がいくつかある中で、医師から勧められたのは、血管の新生を抑える薬を目に注射する治療でした。
眼球に注射針を刺すと言われて、痛みはないのか、刺す場所を誤って失明することはないのだろうかと、不安を感じました。
実際に治療が始まってみると、水鉄砲で目を撃たれる程度の一瞬の痛みはありましたが、恐れる程の痛みではありませんでした。
退院した後も、目に関して2カ月に1回の注射を続けました。
何度か注射を終えて受けた検査では、網膜のむくみが改善されて、症状も治まってきたとの診断で、それで注射は終わりにすることになりました。
その後も、定期的に検診を受けていますが、血管の新生も止まっているようで、視力も初診時に比べて、かなり改善しているようです。 前と同じく、日常生活には裸眼でも支障がない状態です。
このため、同居の家族以外には、必要以上に心配させないように、目の話はしていません。
大本の糖尿病の管理に努める
目に関しては、定期的に検診を受けることで、不安が減少しており、治療して良かったなと思っています。
読書で小さい字を読むには虫眼鏡が必要だったり、白内障の手術後は、テレビを見る時に近眼用眼鏡を使うといった若干の不便さがあるぐらいです。
パソコン画面は、バックライトが付いていることもあって、裸眼でもよく見えます。
以前に比べると、日差しが強い日はまぶしさを強く感じ、夜はより暗いと感じるようになったので、自動車の運転は控えることにしました。
まぶしさ対策として、外出時には必ずサングラスを使用しています。
心筋梗塞からは回復し、目の症状も治まりましたが、大本の原因になっている糖尿病の治療を徹底しないことには、また再発の危険性があります。
糖尿病の合併症、特に血管障害、目の網膜症や目の疲れに対するケアなどに関心が深まり、関連の資料を集めて、生活改善に取り組むようになりました。
血糖値の管理には十分に気を使い、栄養バランスの取れた食事の質や飲酒量に留意するようになりました。
毎日の健康管理は、体重、血圧、血糖値、食事内容、排便状況も記録しています。
十分な休息(睡眠)を取ること、普段の生活の中で適度な刺激やストレスを持つこと、散歩などの軽い運動を継続することも大切だと、医師から助言されています。
天気の良い日は屋外での自然観察や町歩きなどをしようと、週2回は、5kmほどの散歩をしています。
外食も好きなのですが、おいしいものを心置きなく食べ、年数回の小旅行も楽しむには、心臓も目も健康ではないとダメだと痛感しています。