血管新生緑内障とは
血管新生緑内障 とは
血管新生緑内障は、いったん
現在、治療の目的に応じていくつかの治療法があり、患者さんの状態に合わせて組み合わせて治療を行います。 診断されたら主治医の指示に従って、治療に専念することが大切です。
血管新生緑内障 の進行度による分類
血管新生緑内障は進行度によって3期に分類されます。
前緑内障期
(第Ⅰ期)
新生血管ができているが、
房水は流出しており
新生血管ができているが、
房水は流出しており
開放隅角緑内障期
(第Ⅱ期)
新生血管の増加によって
房水が流れにくくなり眼圧が上がる
(眼圧が
新生血管の増加によって
房水が流れにくくなり眼圧が上がる
(眼圧が
閉塞隅角緑内障期
(第Ⅲ期)
新生血管が多数できたために
隅角がふさがり著しく眼圧が上がる
新生血管が多数できたために
隅角がふさがり著しく眼圧が上がる
血管新生緑内障 の3大原因疾患
血管新生緑内障発症の原因となる病気として以下の3つが知られています。
血管新生緑内障では、原因となる病気の治療もとても大切です。
血管新生緑内障 の主な症状
血管新生緑内障は、目にできた新生血管が原因で急に
眼の基本構造
眼の中は
血管新生緑内障 が起きるまで
虹彩や隅角にできた新生血管が
房水の流出をさまたげるよう
になります。
眼圧が上がり、視力・視野が悪化
血管新生緑内障 の検査について
血管新生緑内障の主要な検査は以下のとおりです。
問診・視診
病状や病歴などをお聞きします。
視力検査・屈折検査
視力や屈折を判定します。
細隙灯顕微鏡検査
細隙灯顕微鏡で虹彩や瞳孔の状態を調べます。
眼圧検査
眼圧を調べます。
隅角検査
隅角の状態を調べます。
眼底検査・蛍光眼底造影検査※
目の奥、眼底の状態を調べます。
※眼底の虚血の様子を調べます。
視野検査
視野障害の進行の程度を確認します。
その他の全身検査
原因となった病気についての検査を行うことがあります。
(検査の内容は施設によって異なることがあります。)
血管新生緑内障 の治療法
汎網膜光凝固術 (PRP ; panretinal photocoagulation)
基本の治療です。網膜にレーザーを照射して虚血を解消することにより新生血管ができるのを予防します。できてしまった新生血管を減らす目的でもおこなわれます。
抗VEGF 薬
VEGFの働きを抑えて新生血管を縮小させることにより、
薬物療法(眼圧下降点眼薬、全身性眼圧下降薬)
眼圧を下げる目的で投与されます。局所作用の点眼薬、または全身性の薬があります。
緑内障手術(線維柱帯切除術 、チューブシャント手術、毛様体凝固術 )
硝子体手術
硝子体に出血がある場合におこないます。硝子体出血の除去や硝子体の切除をおこないます。
監修 国立大学法人 金沢大学医薬保健研究域医学系 眼科学
教授 杉山 和久 先生
国立大学法人 金沢大学附属病院 眼科
病院臨床教授 東出 朋巳 先生